診察がスムーズになる「病院での病状の伝え方」
病院を受診する際、まず受付の方に「今日はどうされましたか?」と聞かれますよね。または、問診票を記入することも。
そして長〜〜い長〜〜〜〜い順番待ちの末、医師の診察の際にも「今日はどうされましたか?」と聞かれます。
こんな時、皆さんはどんな風に答えているでしょうか?
具合の悪い子どもが一緒だと、なかなかスムーズに伝えられなかったり、自分自身が具合が悪いと話すのもしんどい、ていうこともありますよね。。
また、医師が忙しそうで言いたいことが言えなかった…なんてことはありませんか?
でもきちんと病状を伝えないことは誤診のリスクが高まり、処方されたお薬が合わない場合は、また病院を受診しなければならなくなることも。
そこで今回は病院受診の際に何を伝えればいいか、問診票に何をどう書けばいいのか悩んでしまう方に、「分かりやすい病状の伝え方」をご紹介します!
※一般的な風邪の場合を想定しています。
例えば、
A「熱があって下痢をしています。」
B「2日前から38℃の熱が出はじめ、昨夜は39℃まで上がりました。
昨日から4回ぐらい下痢をしていてお腹が痛いです。」
AとB、どちらが病状がよく分かるでしょうか?
多くの方はBと感じるかなと思います。
もちろんAでも間違いではありませんし、看護師や医師から「いつからですか?」「他の症状は?」と問診をしてもらえば伝わるかもしれません。
でも受診も一つのコミュニケーションと捉えてみると、聞かれるのを待っているのではなく、自分から分かる範囲で伝えることも診察をスムーズに、的確に進めるために大切です。
まずどんな症状でも共通している伝え方のポイントが2つあります。
●時系列を意識する
●できるだけ具体的に、簡潔に説明する
これを踏まえて、先ほどの例文A、Bをもう一度見てみましょう。
A「熱があって下痢をしています」
B「2日前から38℃の熱が出はじめ、昨夜は39℃まで上がりました。昨日から4回ぐらい下痢をしていてお腹が痛いです。」
分かりやすいと感じたBは、「2日前から」「昨日から」というように、時間の経過による病状の変化が伝わってきます。
また症状についても熱が「39℃まで」上がったことや、下痢が「4回ぐらい」あったことが分かりますよね。
ただ、「具合の悪い中でそんなに細かく覚えていられない。。」や、「忘れっぽくて。」という方もいるかと思います。
そういう場合には、簡単にでいいので、紙のメモやスマホのメモ機能を使って、記録を残しておくのがおすすめです。
これをしておくと、自分が具合が悪い時でもメモを見せるだけで伝わりますし、子どもの場合自分ではない人(夫やおじいちゃんおばあちゃんなど)に付き添ってもらった時でも正確に伝えられるので安心です!
次に、より具体的に症状別に伝えたい情報をあげてみました。
<熱が出た>
●いつから熱がではじめたのか
●ずっと熱が高いままなのか、上がったり下がったりしているのか
●他に症状はあるか
●解熱剤を使ったかどうか、使った場合は時間
など
<お腹が痛い(下痢・嘔吐)>
●いつからお腹が痛いのか
●ずっと痛いのか、波があるのか
●熱はあるか
●他の症状はあるか
●下痢や嘔吐がある場合は・・・
・水分は取れているか
・下痢や嘔吐の回数
など
★お子さんの場合で便の状態が気になる場合は、スマホなどで写真に撮っておくといいですよ。実際に便を持って行っても、さっと見て持って帰ることになりますし、感染源を持ち歩くことにもなります。(医師から持ってきてと言われた場合は別です)
<頭が痛い>
●いつから頭が痛いのか
●ずっと痛いのか、波があるのか
●熱はあるか
●他の症状はあるか(特に吐き気など)
など
<喉が痛い>
●いつから喉が痛いのか
●熱はあるか
●他の症状はあるか
など
<咳や鼻水が出る>
●いつから出ているのか
●熱はあるか
●他の症状はあるか
●アレルギーはあるか
など
そして全ての症状共通で伝えたい大切な項目はこちらです!
●食事や水分は取れているか
●子どもの場合、遊ぶ意欲があるか
●市販薬などの薬を飲んだか
●夜眠れているか
→咳で眠れていない、下痢嘔吐で何度も起きてしまっているなど、こちらも具体的に伝えましょう。
<問診票の記入がある病院の場合>
チェック形式の問診票は、質問に沿って記入します。ただ項目に当てはまらない症状もあるので、その場合は「その他」や欄外に端的に記入しています。
また、私ははじめにお伝えした「時系列」を意識しつつ、文章ではなく下記のように記載することもあります。
9/3発熱(38℃)→9/4下痢(4回)・夜発熱(39℃)
時系列を文章で伝えようとすると長くなってしまいますし、読み手にも分かりやすくなるのでおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
スムーズな診療のために、また医師や看護師とのコミュニケーションを円滑にするためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね!